イギリスで働く日本人OT&ママのリアルな日常を綴ります。OTとしての経験や子育てをしていく事での気づき、そしてなんだかんだで楽しいイギリスの毎日をシェアしていきます!

Month: March 2025

日本と違う?イギリスの医療事情

イギリスの医療事情は日本とは全然違います。健康保険があり、医療費の3割負担が一般的な日本に比べ、イギリスではNHS(国民保健サービス)によって基本的な医療費は無料です。一方で、NHSの待ち時間を避けたい人やNHS以外での治療を希望する場合には、プライベート医療(個人で保険に加入するか、自己負担で支払う)を利用することもできます。

そもそもイギリスの医療制度「NHS」とは?

イギリスには NHS(National Health Service) という国の医療サービスがあります。これは、イギリスに住んでいる人なら 誰でもほぼ無料 で病院に行ったり、診察を受けたりできる仕組みです。(ただし、歯医者や目の検査、薬には一部お金がかかることがあります)

ちなみに海外からの留学生でも、イギリスに6ヶ月以上滞在する学生ビザを持っていて、Immigration Health Surcharge(IHS)」 という健康保険料を払っている場合はNHSを利用する事が出来ます。(現時点で1年間£776

このIHS,私が渡英した約20年前にはありませんでした。調べてみたら2015年に導入されたという事なので、比較的新しい制度なんですね。


NHSの特徴

  1. 病院での診察が無料
    → NHSの病院では、ドクターに診てもらったり、手術を受けたりするのが基本的に無料です。とはいえ、国民の税金で賄われているので税金沢山払っているんですけど。。。
  2. まず「GP(家庭医)」に行く
    → 体調が悪くなったら、まずは GP(General Practitioner) という「かかりつけ医」に行きます。そこで診てもらい、必要なら病院を紹介してもらいます。A&E(Accident & Emergency)以外でいきなり大きな病院に行くことはできません。
  3. 待ち時間が長いことも…
    → NHSの待ち時間が長い事は有名です。緊急を要する場合はすぐに診て貰える事が多いですが、そうでなければ例えばそのため、人気のある病院や専門医に診てもらうには 予約をして何週間、何ヶ月も待つことがある のが問題点です。
  4. 薬は一律料金(処方せん1回につき£9.65)ただし子供や妊婦さん、高齢者、特定疾患の方は無料です。

NHSのいいところと大変なところ

✅ いいところ
✔︎ お金がなくても病院に行ける
✔︎ 手術や入院も無料
✔︎ どんな人でも平等に医療を受けられる

⚠️ 大変なところ
✔︎ 予約が取りづらく、待ち時間が長いこともある
✔︎ 専門医にすぐに診てもらえないことがある
✔︎ 人手不足で忙しい医師や看護師が多い


まとめ

イギリスのNHSは、 「みんなが平等に医療を受けられる」 という考え方で作られた仕組みです。お金の心配をせずに病院に行けるのはとても良いことですが、予約が取りにくかったり、治療まで時間がかかることが問題になっています。

もしイギリスに住むことがあったら、 体調が悪くなる前にGPを登録しておくこと を強くお勧めします💡

作業療法士=リハビリではないのかも?

日本とイギリスでOTとして働いてきて、改めて思うことがあります。

作業療法士(Occupational Therapist)って何?
日本でもそうですが、イギリスでもOTって何をする仕事なのか分かりにくいと言われがちです。Physiotherapist(理学療法士)の方がずっと認知度が高く、それに比べて「OTって何?そもそも何するの?」とよく聞かれます。

Physiotherapistは、基本動作(呼吸、立つ、歩くなど)の再獲得を目指す仕事。
一方、OTはそれを日常の活動(料理、入浴、着替えなど)に繋げていく仕事っていうのはよく学生の頃から説明されてた。今もそうなのかな?
「PTは基本動作、OTは応用動作」

でもイギリスで働くうちに「そもそもこの説明ではOTの本質を伝えきれていないかも。そして説明が難しい。。。」と思うようになりました。


「Occupation=作業」って訳し方がそもそも違った?
イギリスで働いて気づいたのは、「Occupation」は「作業」ではなく、「その人の人生の多くを占めるもの」という意味で捉えられていること。
例えば…
🍳 料理が生きがいの人もいれば、まったく興味がなく外食ばかりの人もいる。
🚗 車の運転が人生の一部の人もいれば、家族との時間を最優先にする人もいる。

人によって何が大切かって全然違うんです。

例えば、私が担当したある女性のクライアント。彼女はMS (Multiple Sclerosis:多発性硬化症)で車椅子を使用していました。日常生活のさまざまな動作に困難を抱えていましたが、彼女が一番大切にしていたのは、「母親としての役割」でした。

「子供の寝室に行って子供に寝る前のBedtime Storyを読んだり、お風呂の時間を一緒に楽しんだり、料理を作ってあげたりしたい。」
彼女にとって、それらは「作業」ではなく、「母としての時間を子供と共有する」大切なOccupationでした。

そこで、私たちは「母親としての役割」を中心にしたプログラムを考えました。

  • 子供達の寝室のドアを広げて車椅子でもアクセス出来るように、子供たちのベッドサイドで本を読めるように
  • キッチンの改造を進め、車椅子でも料理ができるように
  • バスルームの動線を見直し、子供とお風呂の時間を共有できるように

彼女の意欲も大きく高まり、住環境も変えていくことで、車椅子の生活でも母親としての役割を果たせるようになりました。

MSは進行性の病気です。彼女が再び歩くことは叶わなかったし、これからも叶う事は難しいと思います。でも彼女の人生において彼女が一番大切にしていることを取り戻すことができました。

このことは、OTの視点で考える「Occupationの再獲得」だったと思います。
「リハビリ」と聞くと、「歩けるようになる」「動作を回復する」といったイメージが強いけれど、OTのゴールはそれだけではない。
その人が「本当に大切にしていること」を取り戻すこと。

その人の人生の多くを「Occupy」している事は何か?それをどうやって取り戻すか?

その人自身というよりも、環境を変える事で取り戻せる事もある。

だからこそ、OTのアプローチは100人いたら100通りあって、そこがこの仕事の面白さだと思っています。



正直、OT以外の仕事に目移りしたこともありました。
でも、今は本当に「天職だった」と思うし、心から「この仕事を選んでよかった」と感じています。
OTは単なるリハビリの仕事ではなく、人の「生きる力」を支える仕事。
これからもこの仕事を通じて、誰かの「大切なこと」を取り戻すお手伝いができたら嬉しいです。

イギリスでお得にヨーロッパを旅する方法 ✈️

私はイギリスに留学・滞在する大きなメリットのひとつは、「旅行のしやすさ」 だと思っています。

ヨーロッパ各国、もしくはアフリカ北部へのアクセスが抜群で、日本にいるときよりも気軽に海外旅行を楽しめます。

今回は、イギリス在住者ならではの「お得にヨーロッパを旅する方法」をご紹介します!


🚅 ユーロスターでパリへ!気軽にフランス旅行

ロンドンからパリまでは、ユーロスターでわずか約2時間。 なんと日帰りも可能なので、気軽に「ちょっとパリまで」なんていう贅沢が楽しめます!

私は鹿児島出身なんですが、鹿児島から新幹線に乗って福岡に行く感覚。

国を超えるにも関わらず、それくらい気軽に行けちゃうとこが嬉しい。手荷物チェックやパスポートチェックはあるけれど、空港ほど面倒じゃない!(それでも早めに駅に着く事をお勧めします)

ちなみにユーロスターは早めの予約がおすすめです。

ユーロスターはロンドンのセントパンクラス駅から出ています。

駅も地下鉄で簡単に行けるのが嬉しい♪


✈️ LCC(格安航空券)で週末ヨーロッパ旅

オフシーズンなら、スペインやイタリアまで片道£30(約5000円)以下で行けることも!

たとえば… 金曜の仕事終わりにスペインに飛んで 、土日はバル巡りをして美味しいご飯とワインを楽しんで、 日曜夜にロンドン帰着!

こんな週末旅行だって出来ちゃうのは、イギリス在住の特権です。

このプランで翌日から仕事なのはちょっとキツイけど。。。😅

おすすめのLCC:

  • EasyJet(イギリス発着便が多い)
  • Ryanair(とにかく安い)

💡 ポイント! LCCは「手荷物制限」が厳しいので、持ち込み荷物のサイズ確認は必須!預かる荷物などは追加料金になります。


🚌 バスで激安ヨーロッパ周遊!

「時間に余裕があるなら、バス旅行もおすすめ!」 飛行機や鉄道に比べて格安で移動できるので、予算を抑えたい人にピッタリです!

特に、ヨーロッパ周遊バスツアーを利用すると、複数の国を安く巡ることができます。

私も学生の時にバスでドイツに行った事がありますが、とにかく破格の値段だったのを覚えています。

🔹 おすすめバス会社

  • FlixBus(ヨーロッパ全土に路線あり)
  • Eurolines(長距離移動向け)
  • Megabus(イギリス&近隣国向け)

💡 ポイント!

  • 夜行バスを利用すれば宿泊費の節約にもなる!ちょっとキツイですが。。。でも夜の便に乗って、朝着くようにしたり計画次第で上手く行ったりもすると思います。

🌍 モロッコで異世界体験!アフリカも意外と近い

ヨーロッパだけじゃなく、アフリカにも気軽に行けるのがイギリスのすごいところ。

例えば、ロンドンからモロッコ・マラケシュまでは、フライト約3時間半。

📍 3泊4日プランの一例 ー 市場巡りで異国情緒を満喫 →サハラ砂漠でラクダ体験 →ローカルの美味しいタジン料理を堪能

非日常を楽しんで、サクッとロンドンに帰ってくるのもアリ!


🏖️ 有給を活用して長期旅行!

イギリスは有給をしっかり消化する文化があるので、日本にいるときよりも気軽に休みを取れるのが嬉しいポイント!

🌟 例えが、イギリスでOTとして働いている私の場合は

  • 夏休みや冬休みは2週間ずつまとめて休む
  • オフシーズンなら3週間の長期ホリデーもいける。でも子供がいるから、子供の学校が休みの日に合わせて自分も休みを取るので、3週間は今のところやっぱりきつい。

🏡 滞在先はホテル派?Airbnb派?

「旅の楽しさを左右するのが、宿泊先選び!」

私は短期旅行なら…ホテル!

3泊以上なら…自炊できる宿(Self-Catering)!

自炊出来るタイプで私が愛用しているのはAirbnb! 旅先のスーパーや朝マーケットで現地のフレッシュな食材を買って、

ホテルで至れり尽くせり、掃除も全部お願いしますっていう滞在パターンも大好きだけど、自炊方で朝食は出来立てのパンとコーヒー、果物。

夜はワインを買って、デリで色々出来合いの物を買ったり、簡単な料理をしたりしてゆっくり過ごすーっていう滞在パターンも大好きです。

特に子供が小さい頃はこっちのパターンの方が多かったかな。

外食ばかりだと胃が疲れるし…(年のせい?笑)。でも今は子供達、ホテルが大好きです。

💡

Airbnbを選ぶ時は、レビューをしっかり確認(駅やお店が近いかも重要!)生き方も事前にチェック。分からない事はどんどんオーナーに前もって聞いておくといいです。


✨ 旅は人生を豊かにする!

「旅とは新しい自分を見つけることだ」 「旅をしないことは、本を一ページしか読まないのと同じだ」

そんな名言の通り、旅をすることで、今まで知らなかった自分の新しい一面が見えることってあります。

イギリス滞在中は、日本にいるときよりも海外旅行がもっと身近になるはず。

せっかくイギリスにいるなら、この機会を最大限に活かして、たくさんの旅を楽しんでくださいね!✨