イギリスの医療事情は日本とは全然違います。健康保険があり、医療費の3割負担が一般的な日本に比べ、イギリスではNHS(国民保健サービス)によって基本的な医療費は無料です。一方で、NHSの待ち時間を避けたい人やNHS以外での治療を希望する場合には、プライベート医療(個人で保険に加入するか、自己負担で支払う)を利用することもできます。
そもそもイギリスの医療制度「NHS」とは?
イギリスには NHS(National Health Service) という国の医療サービスがあります。これは、イギリスに住んでいる人なら 誰でもほぼ無料 で病院に行ったり、診察を受けたりできる仕組みです。(ただし、歯医者や目の検査、薬には一部お金がかかることがあります)
ちなみに海外からの留学生でも、イギリスに6ヶ月以上滞在する学生ビザを持っていて、Immigration Health Surcharge(IHS)」 という健康保険料を払っている場合はNHSを利用する事が出来ます。(現時点で1年間£776)
このIHS,私が渡英した約20年前にはありませんでした。調べてみたら2015年に導入されたという事なので、比較的新しい制度なんですね。
NHSの特徴
- 病院での診察が無料
→ NHSの病院では、ドクターに診てもらったり、手術を受けたりするのが基本的に無料です。とはいえ、国民の税金で賄われているので税金沢山払っているんですけど。。。 - まず「GP(家庭医)」に行く
→ 体調が悪くなったら、まずは GP(General Practitioner) という「かかりつけ医」に行きます。そこで診てもらい、必要なら病院を紹介してもらいます。A&E(Accident & Emergency)以外でいきなり大きな病院に行くことはできません。 - 待ち時間が長いことも…
→ NHSの待ち時間が長い事は有名です。緊急を要する場合はすぐに診て貰える事が多いですが、そうでなければ例えばそのため、人気のある病院や専門医に診てもらうには 予約をして何週間、何ヶ月も待つことがある のが問題点です。 - 薬は一律料金(処方せん1回につき£9.65)ただし子供や妊婦さん、高齢者、特定疾患の方は無料です。
NHSのいいところと大変なところ
✅ いいところ
✔︎ お金がなくても病院に行ける
✔︎ 手術や入院も無料
✔︎ どんな人でも平等に医療を受けられる
⚠️ 大変なところ
✔︎ 予約が取りづらく、待ち時間が長いこともある
✔︎ 専門医にすぐに診てもらえないことがある
✔︎ 人手不足で忙しい医師や看護師が多い
まとめ
イギリスのNHSは、 「みんなが平等に医療を受けられる」 という考え方で作られた仕組みです。お金の心配をせずに病院に行けるのはとても良いことですが、予約が取りにくかったり、治療まで時間がかかることが問題になっています。
もしイギリスに住むことがあったら、 体調が悪くなる前にGPを登録しておくこと を強くお勧めします💡